L4 Ultramaximizer 試聴レビュー 〜音量を稼ぎながら、音楽的に仕上げる時代へ〜
昨今の音楽制作では過度なマルチバンド処理よりも、音像の自然さを損なわない透明感のあるシングルバンド・リミッターが重視される傾向があります。
Waves「Lシリーズ」待望の最新作、L4 Ultramaximizer はその流れを踏まえて、L1、L2のシングルバンド処理を継承しつつ進化したアダプティブ・リミッターです。全帯域を一括で処理することで音の一体感を保ち、「ひとつの塊」として迫力あるサウンドを実現します。
本記事では L4 の新機能やサウンドの特徴を、試聴動画とともにご紹介します。
2025.09.30
Lシリーズのラインナップ
Lシリーズは90年代半ばに誕生して以来、「マキシマイザーの代名詞」として業界標準の地位を築き、これまでに8つのモデルがリリースされてきました。Lシリーズについてご存知でない方は、8製品の完全解説ページをぜひご覧ください。
L4 Ultramaximizer
[New]:5種類のリミッティング・アルゴリズム搭載
[New]:5種類のリミッティング・アルゴリズム搭載
L4には、あらゆる制作シーンに対応できる多彩なリミッターアルゴリズムを搭載。Lシリーズの中で最も自然でスムーズなリミッティングを実現した、L2のアルゴリズムが入っているのも嬉しいですね。
- Modern : 現代的でバランスの取れたサウンド
- Smooth : 滑らかで自然な質感
- Aggressive : 力強く前に出るインパクト重視のサウンド
- Safe : 透明感を保ちながら安全にピークを抑制
- L2 : 伝説的なL2サウンドを継承
[New]:2種類のGUIビュー
L2のようなGUI表示「クラシックビュー」に加えて、アッテネート(減衰)状況が視覚的にわかる「グラフィカルビュー」がとても便利。
[New]:アップワード・コンプレッション追加
通常のダウンワード・コンプレッションが大きな音を抑えるのに対して、小さな音を持ち上げるアップワード・コンプレッションが追加されました。
[New]:Delta試聴ボタン追加
Deltaボタンを押すと、アッテネートされた音だけが聞こえます。ここで聞こえる音が大きいほど、処理後のサウンドは小さくなります。
[New]:短期・長期 LUFSメーターリング
作業中に正確なレベルを確認できるため、さまざまなストリーミングサービス向けに楽曲を最適化できます。
上記新機能をすべて試した動画
サウンドの印象
クリアーでパワフル!シングルバンドでは全帯域一括処理の副作用として、中高域の鮮明さが犠牲になることがあります。しかしL4は生き生きとした中高域と同時に、力強い低域を両立しているのです。このサウンドを聴くと、Wavesが常に「音楽的」と評されてきた理由がよくわかります。
グラフィカルビューとLUFSメーターリング
処理状況が「見える化」されたメリットが大きいです。アッテネートがピンク色の領域で把握でき、ラウドネス値を見ながら過剰なリミッティングに注意することもできます。
アップワード・コンプレッション
リミッティングが効いている状態にアップワード・コンプレッションを加えていくと、粒立ちがはっきりしたシンセ音色のリリースが伸びて聞こえるコンプレッサーのような効果が得られました。リミッティングとの併用がお勧めです。
Deltaボタン
アルゴリズムごとのアッテネート量がよくわかります。Safeでは大きくアッテネートされ、Aggressiveでは小さい。そしてSmoothアルゴリズムの立ち位置もよく分かりました。
新機能は、まだまだあります!
ここではすべて紹介しきれないため、機能のみご紹介します。
- 2倍〜16倍までのオーバーサンプリング
- トゥルー・ピーク
- ディザ(クォンタイズ・タイプ・シェイピング)
- ゲインマッチ
- アダプティブ・クリッパー&リリース調整
- ステレオリンク調整
マスタリングだけでなく、ミックスにも
Writer : ibe
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