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プラグインDSPサーバーを追加可能な、Ethernetを基盤としたオーディオ・ネットワーク・プロトコル

SoundGrid Server

プラグインDSPサーバーを追加可能な、Ethernetを基盤としたオーディオ・ネットワーク・プロトコル

Waves SoundGrid(サウンドグリッド)とは、Ethernetケーブルを使用したネットワーク・オーディオの規格です。オーディオIO、DSPサーバー、コンソール用のIOカード、ステージボックスなど、最大16個のSoundGrid機器を接続し、ソフトウェアから柔軟にルーティング可能。スタジオはもちろん、安定性と長距離転送を活かしてライブ配信やアリーナクラスのライブまで、すでに世界中で使われています。

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解説:Ethernetを使ったオーディオ・ネットワークとは

従来の接続方式 ─ コンピューターとオーディオ・インターフェイスを繋ぐ手段として真っ先に思い付くのは、USBやThunderBoltでしょう。それぞれの規格は世代を重ねるごとに転送速度と容量を向上させ、オーディオ・インターフェイスも規格の進化に追いついてきました。

従来の接続方式

オーディオ・オーバーIP (AoIP)─ それとは別のオーディオ・インターフェイスの接続方式として、最近注目を集めているのが、Ethernetケーブルを使用したネットワーク・オーディオの規格です。Ethernetケーブル自体は昔からITの世界では無くてはならないものですが、それをオーディオ伝送に応用したのがオーディオ・オーバーIP (AoIP) と総称される様々な規格です。

端的に表現すると、オフィスのコンピューターとサーバーを接続するように、複数のオーディオ・インターフェイスとコンピューターを相互に接続できるようになります。USBやThunderBolt接続にくらべて、ケーブルを長くできる、複数の機器を簡単に接続できる、ケーブル一本で多くのチャンネルを伝送できることから、まず大型ホールやスタジアムなどの音響設備で導入が進み、浸透してきました。

技術的な仕様やよく使われる用途に違いはありますが、DANTE, AVB, REAC, RABENNAなどのもオーディオ・オーバーIP (AoIP)を使った伝送プロトコルで、SoundGridも数ある伝送プロトコルの一つです。

オーディオ・オーバーIP (AoIP)

DSPサーバーを組み込める、唯一のオーディオネットワーク規格

それぞれに得意分野の異なるEthernetケーブルを使ったオーディオ伝送規格の中で、SoundGridの最大の特徴は、ネットワーク内にプラグイン処理能力を提供するDSPサーバー、SoundGridサーバーを追加できることです。

これにより、スタジオでは、Mac/PC本体のCPUによるプラグイン処理に加えて、SoundGridサーバーを接続することで、追加のプラグイン処理能力を提供します。ライブミックスでは、ほとんどのライブ用コンソールにWavesプラグインをインサートすることが可能になり、eMotion LV1のようにライブコンソールとしての機能をSoundGridサーバーに持たせることも可能です。

最大512プラグインを起動可能なサーバー処理能力

SoundGridサーバーには用途や規模に応じて複数のモデルが用意されています。64ch以上でプラグイン処理が必要な場合はExtreme Server-C、ノートパソコンと一緒に持ち運ぶなら手のひらサイズのMobile Serverが最適です。

SoundGrid Extreme Server-C

SoundGrid Extreme Server-C

最も処理能力の高い2UラックマウントSoundGrid DSPサーバー。eMotion LV1のプロセシングエンジンやSuperRackで64ch以上使用する場合に最適

DiGiGrid IOS-XL

DiGiGrid IOS-XL

第6世代のIntel Corei7を搭載。8マイクプリ入力と6ライン出力も装備しているため、eMotion LV1のプロセシングエンジン兼FOH I/Oや、スタジオでのオーディオI/Oとして最適

SoundGrid Server One-C

SoundGrid Server One-C

32ch程度のミキシングやライブミックスに最適な、2UハーフラックサイズのSoundGrid DSPサーバー

SoundGrid Mobile Server

SoundGrid Mobile Server

ミキシング/レコーディング時のCPUパワー追加や小規模のライブ配信に最適な、最もコンパクトなSoundGrid DSPサーバー

SoundGrid Proton Server

SoundGrid Proton Server

16ch程度のミキシングやライブミックスに最適な、1UハーフラックサイズのコンパクトなSoundGird DSPサーバー

価格 498,300 774,400 357,500 258,500 168,300
CPU Intel® Coffee Lake i7 8 Core Intel® Skylake i7 8 Core Intel® Coffee Lake i3 4 Core Intel® Skylake Core™ i5-6200u CPU: Intel® Celeron®
RAM 8 GB 8 GB 8 GB 4 GB 4 GB
レイテンシー 0.8 ms 0.8 ms 0.8 ms 0.8 ms 0.8 ms
サンプルレート 44.1、48、88.2、96 kHz 44.1、48、88.2、96 kHz 44.1、48、88.2、96 kHz 44.1、48、88.2、96 kHz 44.1、48 kHz
SuperRack & MultiRackベンチマーク API 2500 (mono) :
512個 @48 kHz
414個 @96 kHz
C6 (mono) :
178個 @48 kHz
88個 @96 kHz
CLA-2A (mono) :
429個 @48 kHz
192個 @96 kHz
IR-Live Convolution Reverb (stereo) :
90個 @48 kHz
37個 @96 kHz
API 2500 (mono) :
512個 @48 kHz
414個 @96 kHz
C6 (mono) :
173個 @48 kHz
85個 @96 kHz
CLA-2A (mono) :
448個 @48 kHz
218個 @96 kHz
IR-Live Convolution Reverb (stereo) :
75個 @48 kHz
36個 @96 kHz
API 2500 (mono) :
498個 @48 kHz
250個 @96 kHz
C6 (mono) :
138個 @48 kHz
55個 @96 kHz
CLA-2A (mono) :
453個 @48 kHz
116個 @96 kHz
IR-Live Convolution Reverb (stereo) :
73個 @48 kHz
34個 @96 kHz
API 2500 (mono) :
264個 @48 kHz
131個 @96 kHz
C6 (mono) :
70個 @48 kHz
33個 @96 kHz
CLA-2A (mono) :
150個 @48 kHz
72個 @96 kHz
IR-Live Convolution Reverb (stereo) :
22個 @48 kHz
13個 @96 kHz
API 2500 (mono) :
62個 @44.1 kHz
C6 (mono) :
27個 @44.1 kHz
CLA-2A (mono) :
62個 @44.1 kHz
IR-Live Convolution Reverb (stereo) :
8個 @48 kHz
eMotion LV1 64chのDSPエンジンとして使用した場合、全入出力ChにeMo D5 DynamicseMo F2 FiltereMo Q4 Equalizerプラグインをインサートした状態で平均CPU使用率は26%、全くプラグインを使わない状態で平均CPU使用率は11%。(Latency Optimizedモード, レイテンシー0.8 ms設定時) eMotion LV1 64chのDSPエンジンとして使用した場合、全入出力ChにeMo D5 DynamicseMo F2 FiltereMo Q4 Equalizerプラグインをインサートした状態で平均CPU使用率は30%、全くプラグインを使わない状態で平均CPU使用率は13%。(Latency Optimizedモード, レイテンシー0.8 ms設定時) SuperRackのDSPエンジンとして使用した場合、全入出力chにeMo D5 DynamicseMo F2 FiltereMo Q4 EqualizerF6 Floating-Band Dynamic EQプラグインをインサートした状態で平均CPU使用率は23%。(32chモード、Latency Optimizedモード、レイテンシー0.8 ms設定時) StudioRackを使ってDAWのプラグインDSPとして使用した場合、32chにeMo D5 DynamicseMo F2 FiltereMo Q4 EqualizerF6 Floating-Band Dynamic EQプラグインをインサートした状態で平均CPU使用率は30%。(レイテンシー0.8 ms設定時) SuperRackのDSPエンジンとして使用した場合、全入出力chにeMo D5 DynamicseMo F2 FiltereMo Q4 EqualizerF6 Floating-Band Dynamic EQプラグインをインサートした状態で平均CPU使用率は42%。(32chモード、Latency Optimizedモード、レイテンシー0.8 ms設定時)

スタジオとライブシステム。そのどちらにも対応

For Studio Use:プラグインのDSP処理、超低レイテンシー、柔軟なルーティング

スタジオで使う場合の最もシンプルなセットアップ例です。SoundGrid Studioソフトウェアが各種DAWとSoundGrid Studioの間の橋渡しを行い、StudioRackをDAW上のプラグイン・スロットに立ち上げることで、SoundGridサーバー上でプラグイン処理が行えます。SoundGrid Studioにはシンプルなミキサー機能も備わっており、超低レイテンシーでプラグイン処理された信号をミュージシャンに返したり、複数のモニター・コントロールも可能です。

For Studio Use:プラグインのDSP処理、超低レイテンシー、柔軟なルーティング

For Live Use(デジタルコンソールにプラグインを追加する)

ライブ用のデジタルコンソールにWavesプラグインをインサートするための接続例です。SuperRackソフトウェアが、SoundGridサーバーで処理されるプラグインを、プラグイン・エフェクト・ラックのようにコントロールする役割を担います。信号の断絶が許されないライブサウンドの本番では、万一のトラブル時に備えて、SoundGridサーバーをもう一台追加することで、エフェクト・ラックを二重化することができます。

For Live Use(デジタルコンソールにプラグインを追加する)

For Live Use(デジタルコンソールとして使う)

全ての入出力にWavesプラグインをインサート可能な中型のライブ・コンソールとしてSoundGridサーバーを使う場合の接続例です。eMotion LV1ソフトウェアがSoundGridサーバーで処理されるミキシングとプラグインの「コントロール・サーフェィス」の役割を担います。信号の断絶が許されないライブサウンドの本番では、SoundGridサーバーをもう一台追加することで、ミキサー内の全ての処理を二重化することができます。

オーディオ・オーバーIP (AoIP)

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