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貴重な資産をもれなく収録、ライブレコーディングはコンパクトな機材で完璧に

貴重な資産をもれなく収録、ライブレコーディングはコンパクトな機材で完璧に

DiGiCo、SSL、SoundCraftなど、ライブミキシング用デジタルコンソールには、実に多くの機種にMADI端子が搭載されています。
MADIはたった1本のケーブルで最大64Chもの信号のやりとりが可能な、非常に優れたデジタル・オーディオ端子です。ハードな現場に耐えられるよう、抜けにくいBNCコネクタの形状や、長距離伝送が可能なOpticalなど、ライブ機器向けに最適なフォーマットとなっています。
DiGiGridシリーズには、このMADI端子を搭載したMGB(BNC端子モデル)/ MGO(オプティカル端子モデル)の2つのI/Oがあります。このI/Oをライブ現場に導入することで、圧倒的にレコーディングが快適になります。

2020.01.01

MGO

レコーディング用I/Oとして。

前述の通り、MADIは1本のケーブルで最大64Chもの信号を送受信できます。

MGB/MGOではこのMADI端子を2基搭載し、1台で最大128Chの入出力が行えるので、大規模なライブ現場でも、全てのチャンネルが収録できると言っても過言ではないでしょう。

デジタルコンソールのメリットとして、バスアサインやルーティングが非常にフレキシブルに行えることがあります。アナログコンソールでは、ケーブルの取り回しやチャンネル設定で非常に困難だった信号の分岐も、容易にデジタルのままMADIに送ることが行えます。

各入力チャンネルのダイレクトアウト、AUX、マトリックス出力、メインのL/Rなど自由に出力したいチャンネルを選択して、64Chの信号もコンソールとケーブルを1本繋ぐだけで、コンピュータにそのまま送ることが可能なのです。

mgb_fig1

これまでライブレコーディングでは、非常に大掛かりな機材と人員を専門に要しました。入力回線をマルチボックス等で分岐し、屋外に待機した録音車などで録音する。ケーブルの引き回しの問題や、機材トラブルの観点から、非常に気も遣います。

コンソールからMADIでダイレクトに多チャンネルの信号を受けることで、録音回線の都合上やむを得なかったサブミックスなども作る必要はなく、とりあえず全ての音をそのまま収録しておくことも可能です。

現在の多くのノートPCでは、SSDが搭載され、USB3やThunderboltなど拡張用のポートも非常に高速になっています。内蔵や外付けSSDを用意することで、上記のように大規模なトラックのレコーディングも問題なくこなせるでしょう。

ノートPCとMGB/MGOだけの、カバンに全てが収まるこのセットで、その時の音の全てが収録できるのです。

録音には?

録音を行うには、もちろんPro ToolsやCubaseなど、馴染みのあるNative対応のDAWで行えます。また、Waves社からはTracksLiveという録音、再生用のソフトウェアがリリースされています。

とりあえず録音には安定性を求め軽いTracksLiveで行い、編集、ミックスは使い慣れたDAWでじっくり行う、というフローも有効です。

録音/再生だけに主眼を置いたこのアプリケーションは、録音フォーマットの変更やコンバート、書き出しなどに便利な機能を備えています。また、タイムコード表示が大きいのも気が利いています。録音中にコンピュータのキーボード操作を無効にする「システム・ロック」も、このソフトならではの機能です。

tracks-live

バックアップは?

手軽に録音が行えても、やはり万一のことを考えてバックアップも考えておきたいですね。

DiGiGridのシステムは、チャンネルのアサインなどをそのままミラーリングする機能も備えています。 1台目のコンピュータで行ったルーティングを、同じネットワーク上に接続したもう一台のコンピュータにも全く同じ信号を送ることができます。

この設定により、万一片方のコンピューターがクラッシュした場合でも、もう一台のコンピューターでバックアップ体制を整えておくことができます。

このミラーリング機能など、1台のI/Oから複数のコンピューターにパラレルに信号が送れるのは、同時に複数のI/O、コンピューターを接続できるネットワーク・オーディオであるSoundGridならではの大きなメリットです。

mgb_fig2

リハーサルにも。

「全てのトラックをそのまま録音できる」ということは「そのまま再生すれば実際に演奏している状況が再現できる」ということです。録音したデータを再生するだけで、ほぼリハーサルのサウンドチェックと同じことが行えます。

会場を移動した時や初めての会場でも、メンバーが集まるのを待たずにその会場のPAシステムでサウンドチェックが行えるので、時間効率も非常に高くなるでしょう。

mgb_fig1

Ethernet接続は大丈夫?

MGB/MGOを含むDiGiGrid I/Oは、1GbpsのEthernetでコンピューターと接続します。1GbpsのEthernetは、最大512Ch分(24bit/48kHz時)の入出力にも対応できるほどの帯域幅です。ある程度の帯域の安定性を考慮しても、MADIで使用する入出力チャンネルにも余裕を持って対応しています。

また、これまでDiGiGridの基幹となるSoundGridネットワーク・オーディオシステムは、10年ほど前からYamahaを始めとするライブ用コンソールなどで使用され、その安定性はこれまでの数々のライブの成功が物語っています。

Ethernetのメリットは、MacやWindowsのOSレベルでサポートされていること、ケーブルやハブなど汎用性が高く入手しやすいこと、基幹業務にも使用されているため安定性も高いこと、長距離伝送にも対応できることなど、様々なメリットがあります。

USBやThunderBolt接続のオーディオ・インターフェイスでもMADI端子を備えたものがありますが、MGB/MGOなら単体で使うことはもちろん、DiGiGrid I/Oのネットワーク接続を活かして将来デジタルコンソールの入出力を増やすことも可能です。

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