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アナログ感がありつつも多用途なコンプレッサー - Waves Genius

アナログ感がありつつも多用途なコンプレッサー - Waves Genius

2023.10.11

クリアで音質変化は少な目だけれど、アナログっぽい挙動や歪みが欲しい時に使うのがBSS DPR-402です。

コンプレッサーの定番として、アタックタイム・リリースタイムともに非常に速い1176系のFETコンプ、とても長いリリースを持つLA2A系のOptoコンプがありますが、このDPR-402はFETの非常に速い挙動と、Optoの非常にゆっくりな挙動を兼ね備えています(実機はVCAタイプとのこと)。さらにディエッサー機能とリミッターまでついているので、多彩な使い方とピーク管理が可能です。

特にμ秒単位の非常に短いアタックタイムを設定できるので、極端に突っ込めばちょっと変わったかかり具合のサチュレーターとしても使えます。一方で、リリースタイムを4秒まで長く取れますので、レベラーのような使い方さえ可能です。コンプレッションしたときの音質変化はかなり少な目で、音瘦せしにくいため、1176系の意図的に破綻させたような音作りには向かないのですが、ガッツリかけても失う要素が少なく、ソースを選ばず多用途に使えると思います。

コンプレッサーのモードは通常のコンプレッサーのモードの他に、サイドチェインフィルターを設定できるDE-ESS WIDEモード、広域にフォーカスしてコンプレッションするDE-ESS H.F.があります。サイドチェインフィルターを設定できる範囲が下は800Hzまであり、ボーカルの飛び出る中域だけに反応させるような使い方も可能。

ゴリゴリに音作りをした後で後段でピークを越えてしまう場合にも、最終段にリミッターが付いているので、安心設計。このLimiterに突っ込んで歪ませる使い方も面白いですよ。

こうした痒いところに手が届くコンプレッサーはデジタルではたくさんありますけれど、アナログシミュの良さも兼ね備えたプラグインはなかなかないのです。積極的な音作りはしたいけど、細かく作りこみたいし、破綻させたくないという、ともすれば相反する要望をちょうどよい塩梅に落とし込めるバランスの取れた使いやすいコンプレッサーだと思います。

実際に使って解説した動画はこちら


プロフィール

nakashimayasuhiro

ナカシマヤスヒロ

ゲーム音楽や現代音楽に影響を受け、10代からコンピューターを使った作曲を始める。

大阪芸術大学映像学科在学中に映画・映像作品のための作曲法を独学。ドイツの映像制作会社との仕事をきっかけに、国内外問わず様々なCM映像やTVドラマの音楽制作の依頼を受けるように。

日本人離れした音作りの感性と、欧米人から「オリエンタル」と評される個性が共存した独特の作風に定評がある。

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