検索
トップエンジニアに弟子入り!グレゴリ・ジェルメンのWAVESプラグイン実践テクニック 5(ボーカル編)

トップエンジニアに弟子入り!グレゴリ・ジェルメンのWAVESプラグイン実践テクニック 5(ボーカル編)

第一線で活躍するトップエンジニア、グレゴリ・ジェルメンさんをお迎えし、グレゴリさんが所属するDigz,inc.スタジオからお届けする「WAVESプラグイン実践テクニック」。実際にリリースされた楽曲を使用し、グレゴリさんのワークフロー、音の捉えかたや耳の傾けかた、最終的な仕上げかたを「弟子入り」したような気分で学べるビデオ記事その5をご紹介します。

2020.01.01

スタッフHです。

前回の更新から少し時間が空いてしまいましたが、今回お題となるのは多くの皆さまが待っていたであろう「ボーカル編」。

ビデオは2本。題材として使用させていただいているBANANALEMONの楽曲はリードボーカルも2人、さらに楽曲のグルーヴをより盛り上げる多数のコーラス、ギミックが仕込まれているので、この一曲の仕上げを見るだけで多くのことが学べることでしょう。


グレゴリ・ジェルメンのWAVESプラグイン実践テクニック
Vol.5(ボーカル前編)

ボーカル前編は楽曲の中にたくさん散りばめられているギミックボイスやアクセントになるボーカル。グレゴリさんによる処理を減ることで、楽曲の盛り上がりかたやグルーヴ感、リズムのキレなどがより魅力的に仕上がっていることが分かります。また、プラグインの使い方だけでなくDAW上でのまとめ方、ミックスの考え方なども随所にコメントされていて勉強になります。

ところでグレゴリさんのトラック管理を見ていると、アレンジウインドウ上の綺麗さも際立っていますね。多数のトラックを迷いなくコントロールする動きも素早い。このビデオを編集しながら、そんな動きにも着目してしまいました。


グレゴリ・ジェルメンのWAVESプラグイン実践テクニック
Vol.5(ボーカル後編)

ボーカル後編はリードボーカルに使っているプラグインチェインからスタート。私たちスタッフはこうして(幸運にも)業務の一環で一級のエンジニアさんたちのアレンジウインドウを拝見できる機会がありますが、グレゴリさんのトラックにインサートされているプラグインの数は「多め」な印象。ですが、闇雲にプラグインをインサートしているのではなく、それぞれのプラグインにきっちり目的が設定されているところに着目して確認しましょう。

このビデオではダイナミックEQとスタティックEQの使い分けについても参考になる多数の見どころがあります。常にかかりっぱなしのスタティックEQはどこで使い、レベルに応じてEQのゲインが変わるダイナミックEQは何を目的にしているのか。これはビデオ全般を通して「意図」をチェックしてみてください。

またこのビデオでは、使用している各プラグインの使いこなしTipsも満載。WAVESのStudioRack(無償)は、SoundGrid対応のプラグイン(WAVES、Sonnox、Flux::、Plugin-Alliance等)をチェインごと保存できるユーティリティープラグイン。複数のプラグインチェインを一括でセーブできるメリットがあるだけでなく、将来SoundGrid対応サーバー(WAVESやDiGigridから発売されています)を導入したときには、StudioRack単位で丸ごと処理を外部サーバーに任せることが可能。

ボーカルは楽曲の主役。その主役をどう仕上げていくかによって、リスナーの印象は大きく変わることでしょう。第一線を走るエンジニアがどのようにボーカルトラックに向き合っているか、という精神論を含め、このビデオには学び取る所がたくさんありました。

次回はボーカル処理の「ワンモア」編、そしてここまでの処理をまとめた「トータル」編へと続きます。


プロフィール

グレゴリ・ジェルメン

 

フランス生まれ、パリ育ち。 日本の文化に憧れて10代の頃から様々な日本の音楽に触れる。 20歳で来日し、レコーディングエンジニアを目指す為、音楽専門学校へ入学。 卒業後は、スタジオグリーンバードでアシスタントとして数多くのメジャーアーティスト、バンドの作品に参加。 日本語、英語、フランス語の三ヶ国語を巧みに操り、海外アーティストはじめ、海外プロデューサーとのセッションにも参加している。 そして、2011年Digz, inc Groupに入社。 ポップス、ダンスミュージックを中心にハウスエンジニアとして活躍。 2015年には世界のトップエンジニアだけが参加できる「Mix With the Masters」に世界各国から選ばれたエンジニアの一人として参加。 南フランスにある「La Fabrique」というスタジオにてTony Maseratiからトップクラスのミックステクニックを学ぶ。 レコーディング&ミックスをメインとしながらも、スタジオ管理、メンテナンス、音響デザインまで幅広く担当している。

 

プロモーション

人気記事

リズム隊のミックスTips! – Vol.8 トラックダウン編
リズム隊のミックスTips! – Vol.8 トラックダウン編

おかげさまで好評連載中の「リズム隊のミックスTips」。ここまでドラム、ベース、ギターと各楽器を処理する手順をご紹介して参りましたが、今回はいよいよファイナルとなる「ミックスダウン編」です。

ベースサウンドは千差万別
ベースサウンドは千差万別

スタッフHです。私は仕事柄、さまざまなクリエーターの方やエンジニアさんとお会いしてお話を伺うことがあるのですが、それぞれの方のセッションファイルを拝見させていただく際に必ずチェックしているのが、ベース

プロエンジニアをあなたのDAWに -  Curves AQ Review by JUVENILE
プロエンジニアをあなたのDAWに - Curves AQ Review by JUVENILE

音楽プロデューサー、ビートメイカーのJUVENILEです。Wavesのプラグインは僕がDTMを始めたときからずっと使っている仕事に欠かせない道具なのですが、今日は新製品であるCurves AQについてのレビューをさせて頂きた

客観的なイコライジングを元に「正解の音」に近づける 〜新世代イコライザー Curves AQ 〜
客観的なイコライジングを元に「正解の音」に近づける 〜新世代イコライザー Curves AQ 〜

イコライジングで難しいのは「どこまでいじれば正解なのか」がわからないこと。自分の耳を信じるのは大事だけれど、仕上がりに自信が持てず、客観的な基準が欲しいと感じる瞬間は誰にでもあるはず。そんな悩みを解決

立ち過ぎたスネアやキックの調整に意外な効果! [RDeEsser] - Waves Genius
立ち過ぎたスネアやキックの調整に意外な効果! [RDeEsser] - Waves Genius

見やすく過不足のない10年使えるEQ - Waves Genius
見やすく過不足のない10年使えるEQ - Waves Genius

人気製品

Ultimate
Abbey Road Reverb Plates
Abbey Road Reverb Plates

1950年代に生まれたプレートリバーブは、現在まであらゆる音楽レコーディングに欠かせない要素であり続けています。60〜70年代、ビートルズやピンク・フロイドを始めとする先駆的バンドに頻繁に使用されたのがアビー

Ultimate
Abbey Road TG Mastering Chain
Abbey Road TG Mastering Chain

70年代以降、Abbey Road Studiosにおけるすべてのマスタリングを支えてきたEMI TG12410 Transfer Consoleを、モジュラー方式のマスタリング・チェイン・プラグインとしてモデリングで再現。Abbey Road TG Mastering

Ultimate
API 2500
API 2500

API 2500はAPIパンチ感とAPI独自のトーンを得られる、ダイナミクス・プロセスツールです。デュアルチャンネル・デザインにより、API 2500は1つのコンプレッサー設定で2つの独立したモノ・チャンネルとして動作させる

Ultimate
Essential
Renaissance DeEsser
Renaissance DeEsser

過度な“ess” や“shh”音もしくはシビランス(歯摩音)のような優れたボーカルトラックすらも無駄にしません。最先端のシビランス処理プロセッサRenaissance DeEsserは、不要な高い周波数を減少させ、ソースのインテグ

Ultimate
Scheps 73
Scheps 73

Waves Scheps 73は、世界的なミキシング・エンジニア、アンドリュー・シェップス(アデル、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、 ブラック・サバス、 ラナ・デル・レイ、メタリカ、ジェイZ)と共同開発された、クラシ

Ultimate
C6 Multiband Compressor
C6 Multiband Compressor

何年にもわたり、Waves C4は世界中のスタジオエンジニアのお気に入りプラグインでした。今や、ライブサウンドの現場においても必須となっています。

Ultimate
Essential
Butch Vig Vocals
Butch Vig Vocals

ニルバーナ、スマッシング・パンプキンズ、フー・ファイターズ、グリーン・ディ、そして彼自身のバンド、ガービッジ。近年のロックの潮流に影響を与えた数々のアルバムをプロデュースしてきたButch Vigは、ロックの

Ultimate
CLA Effects
CLA Effects

Waves Artist Signature Seriesは、世界のトッププロデューサー、エンジニアとのコラボレーションにより生まれた目的別プロセッサーシリーズです。全てのSignatureシリーズプラグインは、アーティストの個性的なサウ

Products
Promotion
Solution
Contents
Support
Company
Instagram YouTube