ミックスのコツはツールから!時間節約プラグイン
時間とエネルギーは貴重な資源です。「時は金なり」という言葉、これは人生のほとんどの局面で当てはまり、音楽制作やミキシングも例外ではありません。作業に費やす時間が本当に貴重であるならば、使用するツールやワークフローが可能な限り効率的であることが重要です。
2021.09.01
正しいツールを選ぶ
作業中の手間をなくすために、セッションテンプレートやプラグインのプリセットなど、ワークフローのショートカットは数多くありますが、ミックスを高速化する1つの方法は、必要なサウンドに到達される効率的な動きが可能なツールを使用することです。
基本的には、頭の中にあるアイデアを素早く取り出すことができれば、それに越したことはありません。WavesプラグインのRenaissanceシリーズはこのコンセプトを説明するのに最適なツールであり、まさにこの目的のために設計されていると考えています。Renaissance Maxx
は効果的でパワフルなバンドルで、すぐに結果を出し、作業中の時間とエネルギーを節約してくれるでしょう。
それでは、Renaissanceシリーズでの制作やミキシング中のワークフローや意思決定をスピードアップするプラグインをいくつかご紹介します。
イコライゼーション
プロデュースやミキシングの際には、サウンドを形成するためにEQが最もよく使われるツールの一つであることはほぼ間違いありません。EQを手にするときには、何が必要で、どのようにサウンドを形成する必要があるのか、すでにわかっていることが多いでしょう。低域をカットするにしても、高域をブーストするにしても、その結果を素早く得られることが重要です。
Renaissance EQ(Rチャンネルにも搭載)は、非常に強力なツールです。EQカーブのリアルタイム・アナライザーを使えば、正しいノブや小さな周波数の数値を探す必要もなく、必要な場所にすぐにナビゲートできます。また、このEQは強力なパンチを持っており、最大12dbのブースト/カットも簡単で、本格的な結果を素早く得ることができます。
Renaissance Bassはイコライザーではありませんが、ソースを素早く「EQ」して、サウンド全体のトーンを大きく変化させるもう1つの方法です。キック、スネア、ベース、あるいはボーカルなど、楽曲に必要な低域が出ていない場合、Renaissance Bassを使えば、低域に大きなサイズとパワーを素早く得ることができます。従来のEQのように特定の周波数帯の音量を上げるのではなく、実際に低域のハーモニクスを追加するため、低域を大きくパワフルにするにははるかに効率的です。R-Bassは、通常であれば複数のスタック型EQのチェーンが必要となる作業を一つで済ますことが可能にします。
コンプレッション
コンプレッションは、特に初心者にとっては、非常に複雑で厄介なものです。アタック、リリース、スレッショルド、サイドチェイン、ミックス機能など、コンプレッサーのニュアンスをすべて把握することは、求めているサウンドを得るまでに多くの時間とエネルギーを費やすことになります。
Renaissance Vox
とenaissance Axxは、複雑なツマミをすべて無くし、素早くコンプレッションを得ることができる完璧なコンプレッサーです。これがRenaissanceシリーズが最も時間を節約し、ワークフローを効率化している由縁です。サウンドのダイナミック・レンジを減らして、ミックスの中での収まりを良くする必要があるとき、Renaissance VoxとRenaissanc Axxのワンノブ・コンプレッション・デザインは、すぐにそれを実現し、他の設定を微調整する時間を節約してくれます。
Renaissance Compressorは、ワンノブ・ワンダーというよりも「スイス・アーミー・ナイフ」のようなコンプレッサーです。前述のプラグインよりも機能性が高く、ツマミの数も多いRenaissance Compressorは、他の多くのコンプレッサーと比較しても遜色ないほどの多機能性を発揮します。サウンドの調整には数秒かかるかもしれませんが、追加されたウォームでスムースなトーン・シェイピング・オプション、OptoとElectroのリリース・モードにより、どんな状況でもRenaissance Compressorはソースをうまく処理してくれます。この多機能性により、様々なプラグインのリストを検索したり、それぞれのコンプレッサーを試聴したりする時間から解放されることは間違いありません。
いかがでしょうか?
素晴らしいワークフローを構築しても、必要以上に手間や判断を必要とするツールを導入してしまうことで、作業に弊害が起きることは多々あります。特定のツールや細部へのこだわりが必要な場合もありますが、可能な限り物事をシンプルにすることで、時間とエネルギーを節約し、クリエイティブな作業を続けることができるでしょう。
さあ、デスクに向かって制作を始めましょう。
プロモーション
人気記事
リズム隊のミックスTips! – Vol 5 ドラムバスミックス編
いよいよリズム隊のミックスTips ドラム編もラスト。今回はドラムを1つのバスにまとめたバスミックス編です。
ギターとドラムのミックスを秒で解決するWAVESシグネチャーシリーズ【CLA & Eddie Kramer編】
スタッフEbです。ロックの楽曲をミックスするとき、熱いギターサウンドとパワフルなドラムを表現するために、プラグインをいろいろと試行錯誤しています。「ロックギターやドラムに特化された専用のプラグインがあれ
トップエンジニアからの金言。ミキシングのTips
今日は世界一級のエンジニアが送るミキシングのTipsですが、具体的なTips(例えば、EQやコンプをこんな風にセッティングするとか)は1つもありません。しかし、ミックスをするにあたりとても大事なことが数多く含ま
1つのノブで音を強く!OneKnob Brighter & OneKnob Driver - Waves Genius
ブラス音源をよりリアルに仕上げるTips!
高価なブラス音源を買ったのに、ミックス内ではなんだか平たい音になってしまう。そんな悩みを解決するMixが上手くなるTipsをご紹介。
もう部屋鳴りに悩まない。AIが不要な反響音を除去〜Clarity Vx DeReverb〜
ナレーションやボーカルを録音した際に、部屋の響きで言葉が聞き取りにくかったり、「部屋鳴り感」が強く出て映像や楽曲となじまなかった…そんな経験はありませんか?レコーディングスタジオのように本格的な吸音処
人気製品
Abbey Road Vinyl
Abbey Road Vinylは、アビーロード・スタジオ常設のヴァイナル・カッティング・マシンをプラグインとして忠実に再現しました。 アナログレコードから奏でられる音楽は、今でも愛好家たちの心を捉えて離しません。単
AudioTrack
4バンドの完全パラメトリックEQ、コンプレッサー、ゲートを搭載、省スペースのオールインワンウィンドウを備えたオリジナルのチャンネルインサート・プラグインです。 AudioTrackのパラメトリック4バンドEQは、ベル
API 2500
API 2500はAPIパンチ感とAPI独自のトーンを得られる、ダイナミクス・プロセスツールです。デュアルチャンネル・デザインにより、API 2500は1つのコンプレッサー設定で2つの独立したモノ・チャンネルとして動作させる
C4 Multiband Compressor
C4は、マルチバンド・ダイナミクス・プロセッシングのパワーハウス。あらゆるダイナミクス処理をマルチバンドで解決します。4バンドのエクスパンダー、リミッター、コンプに加え、ダイナミックEQとスタンダードなEQ
Cobalt Saphira
Cobalt Saphiraは、Wavesの革新的な製品であるCobaltライン初のプラグインです。アナログ機器の持つ濃厚なハーモニクス=倍音の歪みを生成し、トラックに音楽的な奥行きと"つながり"を加えることのできる、先進的な
Eddie Kramer Bass Channel
Eddie Kramer、ベースチャンネルを語る: 「Eddie Kramer Bass Channelの背後にあるアイデアは、威圧的にならず切り裂くような、プレゼンスたっぷりのファットベースを作り上げるということ。一般的に中低域に特徴を
CR8
Waves CR8 Samplerは非常にパワフルで使いやすいサンプラーです。クリエイターにとって「美味しい」サウンドをすばやく生み出すことができます。 サンプラーの中には、機能は豊富でも操作が複雑で理想の音にたどり着
EMI TG12345 Channel Strip
WavesとAbbey Road Studiosが、EMIが最初に製造したソリッド・ステート・コンソールである、歴史的な名機TG12345をプラグインとして復活させました。このデスクは、60年代後期から70年代のサウンドの革命期を象徴す