ボーカルの不要な「共鳴」を解決する3つの方法
ボーカルにおける意図しない共鳴は、スピーカーから不快な音耳障りなサウンドを生じさせます。レゾナンスは、ボーカリストの声が、使用しているマイクや空間と相互作用することで発生。レゾナンスのあるボーカルを手にした場合、ダイナミックEQやサチュレーター、クリエイティブなフィルタリングエフェクトなどを使って対処することが可能。Wavesプラグインでボーカルの問題を改善しましょう!
2021.09.22
1. ダイナミックEQでレゾナンスを抑える
F6 Floating-Band Dynamic EQのようなダイナミックEQは、各バンドのスレッショルドレベルを超えた信号にのみ反応してイコライジングが可能。特に入力信号が共振している場合のみイコライジングが強くかかるので可能な限りボーカルへの影響を抑えられます。似たような動作をするマルチバンド・コンプレッサーと比較して、ダイナミックEQはより狭い帯域に対してアプローチしやすく、鋭い共振周波数を狙うのに最適です。
共鳴しているボーカルにF6を適用し、ベルフィルターにブーストを適用します。ベルフィルターの帯域が狭いことを確認してから、ボーカルの周波数スペクトル全体にバンドをスイープします。共鳴する周波数を見つけたら、バンドをそのままにして、バンドのゲインをゼロに設定し、共鳴が処理されるまでバンドのスレッショルドを下げていきます。
ボーカルの中に特に共鳴している周波数がある場合、上位の倍音も共鳴していることが少なくありません。1つのボーカルに複数のノッチを適用することになるかもしれませんのでご注意ください。
2.サチュレーターを使って「歪み」で共鳴を隠す
共鳴しているボーカルにサチュレーターを適用すると、歪みで共鳴を隠し、コンプレッションで信号を整えることができます。ボーカルに色を加え、同時にレゾナンスを処理したい場合は、Abbey Road SaturatorやJ37 Tapeのようなテープ・サチュレーターを使うのが良いでしょう。
響きのあるボーカルトラックにJ37 Tapeを挿入します。入力レベルを上げ、メインメーターのピークが0付近になるようにします。ボーカルにもっと「エッジ」を加えたい場合は、もっと高くします。その後、出力レベルを下げて、プラグインをバイパスしたときに、処理された信号と処理されていない信号を正確にA/B比較できるようにして最適なサウンドを探りましょう。
3. フィルターを使ってレゾナンスを除去する
レゾナンスは、ボーカルの周波数スペクトル全体で発生する可能性がありますが、レゾナンスがトップエンドで最も顕著な場合は、ローパスフィルターを使用して問題のある周波数を完全に除去することができます。
MetaFilterには、レゾナンスの処理やクリエイティブな効果を適用するために使用できる、フィルターに焦点を当てたクリエイティブなミキシングソリューションが多数用意されています。レゾナンスのあるボーカルトラックにMetaFilterを適用し、ローパスフィルターを選択して、レゾナンスがカットされるまでFREQノブを調整します。
さらに、MetaFilterのLFOをサイン波に変更して、FREQパネルでLFOの深さを調整すると、波打つようなポンピング効果が得られますが、これは最終的なミキシングテクニックではなく、意図的なものです。バックグラウンド・ボーカルの場合は、この波状の効果が非常に効果的です。
いかがだったでしょうか。楽曲やマイク、さらにはボーカリストによってボーカル「共鳴」が発生する場面や帯域が変わってきます。しかしどんな場面でも諦めずに解決策を探すことが重要です。
さあ、デスクに向かって制作を始めましょう。
人気記事
9mm Parabellum Bullet 配信ライブの裏側
2020年6月30日に行われた9mm Parabellum Bulletの配信ライブにて、WavesLiveの先進的なライブコンソールであるe-Motion LV1と伝統と革新を併せ持つLewittのマイクを使用していただいた。 今回は9mm Parabellum Bulle
ベースサウンドは千差万別
スタッフHです。私は仕事柄、さまざまなクリエーターの方やエンジニアさんとお会いしてお話を伺うことがあるのですが、それぞれの方のセッションファイルを拝見させていただく際に必ずチェックしているのが、ベース
コンプレッサーの種類ってたくさんあるけど、どれを使ったらいいの?
今回の記事では、コンプレッサーの種類と、それぞれのコンプレッサーをどのような場面で使用するのかを学んで行きます。VCA、FET、Optical、Variable-Mu、デジタルコンプレッサープラグインなど、様々な種類のコンプ
プロエンジニアをあなたのDAWに - Curves AQ Review by JUVENILE
音楽プロデューサー、ビートメイカーのJUVENILEです。Wavesのプラグインは僕がDTMを始めたときからずっと使っている仕事に欠かせない道具なのですが、今日は新製品であるCurves AQについてのレビューをさせて頂きた
客観的なイコライジングを元に「正解の音」に近づける 〜新世代イコライザー Curves AQ 〜
イコライジングで難しいのは「どこまでいじれば正解なのか」がわからないこと。自分の耳を信じるのは大事だけれど、仕上がりに自信が持てず、客観的な基準が欲しいと感じる瞬間は誰にでもあるはず。そんな悩みを解決
リズム隊のミックスTips! – Vol.6 ベース編
続々更新中のリズム隊のミックスTips!。前回までの更新でドラム編が終わり、今回はドラムの相棒・ベース編となります。
人気製品
Abbey Road Chambers
美しいナチュラルチェンバーリバーブから近年人気が急上昇しているディレイカスケードなど、アビーロードの第二スタジオに設置されたエコーチェンバーの豊かなサウンドは今や伝説となっています。長年に渡って失われ
API 2500
API 2500はAPIパンチ感とAPI独自のトーンを得られる、ダイナミクス・プロセスツールです。デュアルチャンネル・デザインにより、API 2500は1つのコンプレッサー設定で2つの独立したモノ・チャンネルとして動作させる
Bass Rider
Bass Riderは、ベースのトラックにインサートするだけでレベルを自動的に調整する、画期的なプラグインです。人気のプラグインVocal Riderと同じく、使い方もシンプルなBass Riderは、コンプレッサーとは違って、ベ
CLA Epic
ミックス界のレジェンドであるクリス・ロード・アルジが所有する最高のスタジオ機材をベースにした、それぞれ4つのお勧めディレイとリバーブを1つのプラグインにまとめました。 ブレンド、レイヤー、内部的にエフェ
CLA Drums
Waves Artist Signature Seriesは、世界のトッププロデューサー、エンジニアとのコラボレーションにより生まれた目的別プロセッサーシリーズです。全てのSignatureシリーズプラグインは、アーティストの個性的なサウ
CLA Guitars
Waves Artist Signature Seriesは、世界のトッププロデューサー、エンジニアとのコラボレーションにより生まれた目的別プロセッサーシリーズです。全てのSignatureシリーズプラグインは、アーティストの個性的なサウ
Clarity Vx DeReverb
AIを使って、どんな部屋でも、どんなボーカルでも使えるようにしましょう。Clarity Vx DeReverbがその作業を代行し、プロフェッショナルなサウンドのボーカルとダイアログのレコーディングを瞬時に、最高の忠実度で
F6 Floating-Band Dynamic EQ
F6 Floating-Band Dynamic EQは、フル・パラメトリック仕様の6つのフローティング・フィルター・バンドそれぞれにEQ/コンプレッション/エキスパンダーを統合した先進のダイナミックEQコントローラを備え、精密手術の