トップエンジニアに弟子入り!グレゴリ・ジェルメンのWAVESプラグイン実践テクニック 3(キーボード、ギター、ホーン、トリック編)
第一線で活躍するトップエンジニア、グレゴリ・ジェルメンさんをお迎えし、グレゴリさんが所属するDigz,inc.スタジオからお届けする「WAVESプラグイン実践テクニック」。実際にリリースされた楽曲を使用し、グレゴリさんのワークフロー、音の捉えかたや耳の傾けかた、最終的な仕上げかたを「弟子入り」したような気分で学べるビデオ記事その3をご紹介します。
2020.01.01
スタッフHです。
前回に引き続き、Vol.3となる今回はいわゆる「ウワモノ」と呼ばれる、ギターやキーボード、ホーンセクションなどの処理に加えて、グレゴリさんならではの音像作りのテクニックも解説されます。リズムやベースといった土台があるからこそウワモノの像も生きるといえるので、ここまでのVol.1、Vol.2も事前に確認をしておきましょう。
グレゴリ・ジェルメンのWAVESプラグイン実践テクニック
Vol.3(キーボード、ギター編)
楽曲を彩るギターやキーボード、シンセなどのウワモノ楽器。主役のボーカルを邪魔しないことは大前提。でも、引っ込みすぎて埋もれてしまってはなんの意味もありません。このビデオでは、そういったことを避けるためのツールの使い方、テクニックだけでなく、全てのトラックが美しくミックスの中に収められる過程が語られています。
また、トラックに応じてヴィンテージモデリング系、デジタル系ほか複数のプラグインを使い分けていますが、これらがどのような効果を狙って使い分けられているのか、実際の音とともに確認しましょう。
グレゴリ・ジェルメンのWAVESプラグイン実践テクニック
Vol.3(ギター、ホーン、トリック編)
後半は今日からでも実践したくなる多数のテクニックが詰め込まれています。
冒頭ではWAVESのAbbey Road共同開発プラグイン、テープモデリングのJ37を用いてディレイサウンドを作る過程を紹介。そののち、上記の「キーボード、ギター編」までに施してきたプラグイン全てのオンオフ比較を紹介しています。
ここでぜひチェックしていただきたいのは、グレゴリさんによる処理が「劇的」な変化ではなく繊細な処理になっていること。しかし、ミックスへの馴染みかたや、目立たせたい音が彫刻のように浮き上がって聞こえることがよくわかります。また、同時に確認すべきこととして、プラグインのオン・オフをしても各楽器のバランスに大きな差がありませんね。
プラグインによって音質ではなく音量が劇的に変わってしまうと、それだけで「なんかイイ感じになった」と人間は感じてしまうもの。そこに、誤判断のスキが生まれます。冷静に違いを比較できるようにするため、プラグインのアウトプットトリムを有効に活用しましょう(グレゴリさんは、ここまでのビデオの中でもよくこの作業をされています)
最後はグレゴリさんからの「直伝トリック」
ステレオ環境で音をより立体的に奥行きを持たせるような効果を解説したテクニック。これもまた、様々なプラグインを使って試したくなるトリックを含んでいます。
さて、ここまでビート、ベース、ウワモノ編をご紹介してきました。
しかし、ウワモノこそ楽曲によって色々とバリエーションがあります。今回のようにギターやRhodes系のエレピ、そしてホーンセクションといった楽器系ではなく、全編シンセサイザーで作ったようなトラックの場合はどうなるのか、シンプルに疑問を持ちました。これをグレゴリさんと話したところ「では、違うタイプの楽曲のウワモノでもやってみましょうか」ということで、次回はシンセサイザーだらけの楽曲編をご紹介いたします。
プロフィール
グレゴリ・ジェルメン
フランス生まれ、パリ育ち。 日本の文化に憧れて10代の頃から様々な日本の音楽に触れる。 20歳で来日し、レコーディングエンジニアを目指す為、音楽専門学校へ入学。 卒業後は、スタジオグリーンバードでアシスタントとして数多くのメジャーアーティスト、バンドの作品に参加。 日本語、英語、フランス語の三ヶ国語を巧みに操り、海外アーティストはじめ、海外プロデューサーとのセッションにも参加している。 そして、2011年Digz, inc Groupに入社。 ポップス、ダンスミュージックを中心にハウスエンジニアとして活躍。 2015年には世界のトップエンジニアだけが参加できる「Mix With the Masters」に世界各国から選ばれたエンジニアの一人として参加。 南フランスにある「La Fabrique」というスタジオにてTony Maseratiからトップクラスのミックステクニックを学ぶ。 レコーディング&ミックスをメインとしながらも、スタジオ管理、メンテナンス、音響デザインまで幅広く担当している。
人気記事
9mm Parabellum Bullet 配信ライブの裏側
2020年6月30日に行われた9mm Parabellum Bulletの配信ライブにて、WavesLiveの先進的なライブコンソールであるe-Motion LV1と伝統と革新を併せ持つLewittのマイクを使用していただいた。 今回は9mm Parabellum Bulle
もう部屋鳴りに悩まない。AIが不要な反響音を除去〜Clarity Vx DeReverb〜
ナレーションやボーカルを録音した際に、部屋の響きで言葉が聞き取りにくかったり、「部屋鳴り感」が強く出て映像や楽曲となじまなかった…そんな経験はありませんか?レコーディングスタジオのように本格的な吸音処
客観的なイコライジングを元に「正解の音」に近づける 〜新世代イコライザー Curves AQ 〜
イコライジングで難しいのは「どこまでいじれば正解なのか」がわからないこと。自分の耳を信じるのは大事だけれど、仕上がりに自信が持てず、客観的な基準が欲しいと感じる瞬間は誰にでもあるはず。そんな悩みを解決
DiGiGridで制作の全てが変わった:OM Factoryセミナー(その2)
前回に引き続き、OMFACTORY大島su-kei氏によるプレミアムなDiGiGridセミナーを映像化したものをお届け。いよいよDiGiGrid導入に関する話題に突入。
リスニングスキルを向上させる7つのヒント
プロダクション、ミキシング、マスタリングのセッションでは、正確なリスニングスキルがアマチュアとプロの差と言っても過言ではありません。音楽理論、プラグイン、ハードウェアを超えて、音楽制作には鋭く正確なリ
リズム隊のミックスTips! – Vol.7 ギター前編
「リズム隊のミックスTips」。今回はギター前編です。
人気製品
Abbey Road Reverb Plates
1950年代に生まれたプレートリバーブは、現在まであらゆる音楽レコーディングに欠かせない要素であり続けています。60〜70年代、ビートルズやピンク・フロイドを始めとする先駆的バンドに頻繁に使用されたのがアビー
Bass Rider
Bass Riderは、ベースのトラックにインサートするだけでレベルを自動的に調整する、画期的なプラグインです。人気のプラグインVocal Riderと同じく、使い方もシンプルなBass Riderは、コンプレッサーとは違って、ベ
Brauer Motion
いくつものグラミー賞を重ねてきたミキシング・エンジニア、マイケル・ブラウアーほど、ミックスにエモーショナルな動きを加えることに長けた人物は多くありません。コールド・プレイ、ジョンメイヤー、ジェイムス・
Bass Fingers
ベースの奏法の中でも最も微細なニュアンスを表現するフィンガーピッキング(指弾き)を再現。リアルなサウンドのベースラインや経験豊富なベースプレーヤーの個性的なサウンドを、キーボードで直感的に演奏すること
Bass Slapper
かつてないほどのディテールとリアリスティックなサウンドを持つスラップ・ベース・プラグインが誕生しました。熟練プレイヤーのようなニュアンスとアーティキュレーション、そのすべてを生み出すことができます。ス
CLA-76
CLA-76 Blacky / Bluey は、60年代半ばに発売されたクラスAラインレベルリミッターアンプの異なる2つのバージョンにインスパイアされています。"Blacky"と"Bluey"の両バージョンも、オリジナル機と同様にスタジ
CLA MixHub
エンジニアのコンソール・ワークフローを完全再現する こんなプラグインは、かつてありませんでした。CLA MixHubは、スタジオの神話とも謳われた名エンジニア、クリス・ロード・アルジによる、濃密でなめらかなアナ
dbx 160 compressor / limiter
オリジナルのdbx® 160は、1970年代の他のコンプレッサーと比べ、非常に歪みが少なくクリーンなサウンドで、特にドラムのコンプレッサーとして評価されてきました。入力信号に素早く反応するdbx 160コンプレッサーは