
WAVESシングルプラグインピックアップ:Scheps Omni Channel
日々増え続けるWAVESプラグインの中から1つを取り上げてご紹介するWAVESシングルプラグインピックアップ。本日はScheps Omni Channelを紹介いたします。チャンネルストリッププラグインとして見られがちな製品ですが、非常に柔軟性の高いプラグインでもあるのです。
2020.01.01
日々増え続けるWAVESプラグインの中から1つを取り上げてご紹介するWAVESシングルプラグインピックアップ。本日はScheps Omni Channelを紹介いたします。チャンネルストリッププラグインとして見られがちな製品ですが、非常に柔軟性の高いプラグインでもあるのです。

自由にモジュールを組み立てられる。

Scheps Omni Channelは、すべての基本となるプロセッシング、EQやコンプレッション、ゲートなど。これらを簡単に管理、そして一つにしたモジュラー型ユニットです。それぞれ高品質且つ機能的に設計されたモジュールが用意されています。これらのモジュールは「Scheps Omni Channel」という一つのプラグインの中で自由に順番を入れ替えることができます。音作りやミックスにおいて、「処理の順番」が違うというだけで全く異なる結果になります。例えば、コンプレッサーの後にEQなのか、EQの後にコンプレッサーなのかでサウンドが変わります。わざわざプラグインを切り替えることなく、自由に素早くモジュールの順番を切り替えることは、直感的に様々な音作りを試せ、短時間で効率的なミックス作業を可能にします。
「分かっている」人が作ったプラグイン
Scheps Omni Channelはアンドリュー・シェップス:グラミー受賞ミキシング・エンジニア(ジェイZ、メタリカ)との共同開発で生まれました。その経験と才能が生きた、音楽的にも、ミキシング的にも非常に「分かっている」作りになっているのです。
例えば各モジュール毎にMS処理、もしくはステレオ処理を選ぶことができます。通常のステレオ処理はもちろん。例えば広がりのあるパッドのサウンドを作り込むときにはM/S処理で、より広がりを狙った作り込み等これまでのチャンネルストリップでは届かなかった各処理での「痒いところ」を解決しています。
さらに、コンプレッサーは3種類(VCA/FET/OPT)を選ぶことができます。細かい設定を変えることなく、自由に、素早く、切り替えることができるので効率的に理想のサウンドデザインに到達できます。反応の早いVCAではドラム隊を整え、FETタイプでは歪みや色付けを狙い、滑らかなコンプレッションが可能なOPTタイプでボーカルミックスを.. と、プラグインの中の一つのモジュールの一つの機能で全く別の使い方が狙えます。
ディエッサー「DS2」は、4つのフィルター・タイプのフルレンジのディエッサーが「2つ」もついています。つまりある意味2つの「ダイナミックEQ」が付いていると解釈すれば、その自由度は驚くほど広がります。ボーカルの高域の処理を施しながら、別帯域、例えば低域も同時に抑える等の処理も可能。その自由度による恩恵は計り知れません。またスピーカーのマークを押すことで、指定した帯域のサウンドの確認が可能です。

サチュレーションのPreモジュールは3種類のサチュレーションタイプを選ぶことができます。Odd/奇数倍音はいわゆる「暖かい」サウンドに。Even/偶数倍音を選べばエッジのあるサウンドの質感を与えます。またHeavyを選べば、クリッピングしているような歪みの作り込みが可能。そういったサウンドカラーを与えるだけでなく、フィルターおよびレゾナンスコントロールの機能も備えサウンドのブーストまでも作り込めます。もしPreモジュールだけだったとしても非常に使い勝手の良いプラグインなのです。
自分だけのチャンネルストリップを創る。
非常に柔軟性の高い所以としてはWAVESのプラグインをインサート機能を使いこなすことにあります。例えば「本格的な重低音を追加できる」Renaissance Bassをインサートすれば自分だけのKick専用プラグインを。「リズム隊に重みのあるパンチ感と切れ味を加える」Smack Attackを加えれば、自分だけのDrum専門プラグインを創ることができます。自分の欲しい処理を、自分の思い描くように作り込む、それを容易にするのがScheps Omni Channelなのです。


どんな音楽ジャンルであっても、Scheps Omni Channelは、素材に合わせて、あなたが思い描く使い方に合わせて変化し、ミックスがうまくなれるツールのひとつだと思っています。
人気記事

Wavesプラグイン247製品一覧|目的別に素早く探せる
プロの音楽制作現場に欠かせないWavesプラグインは、EQ、コンプレッサー、リバーブ、ボーカル処理、マスタリング用ツールなど、幅広いジャンルのエフェクトが大量にラインナップされています。本ページではWavesの24

コンプレッサーの種類ってたくさんあるけど、どれを使ったらいいの?
今回の記事では、コンプレッサーの種類と、それぞれのコンプレッサーをどのような場面で使用するのかを学んで行きます。VCA、FET、Optical、Variable-Mu、デジタルコンプレッサープラグインなど、様々な種類のコンプ

ミックスで「コンプのかけ過ぎ」を避ける7つのコツ
ミックスする時に、コンプレッションをかけすぎたり不足したりはしていないでしょうか?全てのコンプレッションに目的を持っていますか?かけすぎで躍動感が失われたり、逆にルーズすぎてかかりが弱かったりというこ

11のステップでプロのサウンドへ。ドラムのミキシング
コンプレッションやEQの設定、位相トラブルの修正方、さらにトランジェントのコントロールまで、ドラムミックスの"いろは"を学んでいきましょう。 さらに、パラレルコンプレッションやリバーブを使い、深みと奥行

やり過ぎ注意!いいミックスに仕上げる11個のポイント
ミキシングの休憩から戻ってきて、曲の方向性が間違っていることに気付いたことはありませんか? さっきまではいい感じのトラックだったのに、今聴くとなんだかイマイチに感じる。 プラグインの使いすぎは、ミキシン

アンプシミュレータでよりリアルな音を作るテクニック
ギターのレコーディングでは、実際のアンプを使った録音と、アンプシミュレータを使ったプラグインでの方法があります。ここでは、アンプシミュレータで完璧なサウンドのギターパートをレコーディングするための重要
人気製品

Clarity Vx
Clarity Vxは、ボーカルをバックグラウンドノイズから取り除き、あらゆるミックス、プロダクション、ポッドキャスト、ビデオ用にサウンドを整える最高品質かつ最速の方法です。Waves Neural Networks®が搭載されてい

Gold
音楽制作やミックスをより輝かせるために必要なものとは何でしょう。Power PackやSilverがあれば、作業の基礎は十分にカバーできます。しかし、それぞれのトラックの個性を引き出し、より有機的にバランスよく文字通

VU Meter
VU Meterにより、DAWでのミックスに、業界の定番となっているメータリング・メソッドを導入することが可能になります。VU Meterを使用することで、より最適なレベル、十分なヘッドルーム、そしてクリアなミックスを

Curves Equator
Wavesは30年間にわたりEQを設計してきました。しかし、もっと正確で、もっとパワフルで、もっと効率的で、さらに楽しいEQがあったらどうでしょう?近年、スタジオのテクノロジーとワークフローのほとんどすべての面

Platinum
モチベーションも高く制作を進め、ミックスも基本のプロセッシングからキャラクターを生かしバランスを取った作業ができた。数曲をトラックダウンして、作品として発表するところまでもう少しという段階。ここまでく

Horizon
音楽の創造は1990年代にアナログからデジタルへ、ハードウェアからソフトウェアへ、2000年代にはコンピューターのパワーの上昇によりインザボックスでの制作、ミキシング、マスタリングは一般的なものになりました。

Diamond
インスピレーション、閃いたアイデアをトラックへと作り上げ、数々のツールを使ってミックスし、磨き上げ、最高の状態でトラックダウンする。Diamondは、Platinumバンドルのプラグインをすべて収録し、さらに原石と

JJP Vocals
Jack Joseph PuigによるJJP Vocalsについてのコメント: “ボーカルをミックスする時に気を付けているのは、直感と本能だ。どのディレイをとか、EQをどうするかとか、コンプレッサーの設定とか、そんな技術的な話では