CA2000 Commercial Audio DSP Engine
レストランやバー、イベント会場などに最適。様々な目的で活用できる設備音響用の統合型AVシステム
設備音響用のプリセットを内蔵したプロフェッショナルDSPエンジンCA2000は、AVシステム・インテグレーターやインストーラーの、オーディオ品質改善を強力にサポート、音声の明瞭度を向上させ、Dante®をベースにした様々なAV設備で優れた音質を提供することができます。
Waves CA2000は、あらゆる空間でオーディオ品質と明瞭度を劇的に向上させ、企業、商業施設、政府機関、教育機関その他の施設での一般的なオーディオの課題を解決するべく設計されました。CA2000は、Dante®オーディオ・ネットワークを使用して、新規または既存のAV設備に簡単に追加することができます。
特徴
CA2000には、音楽の再生品質、音声の明瞭度、フィードバックの除去、トーンを損なわない音声処理など、課題を解決するために設備音響の専門家が調整した19種類のオーディオ処理プリセットが含まれています。
これらのプリセットは、28種類の低レイテンシーWavesプラグインをベースにしており、インテグレーターは、独自の部屋やゾーンの要件に基づいて、さらにカスタマイズして保存することができます。
AVインストーラーやインテグレーターは、ワイヤレスマイク、テーブルマイク、講壇/講堂マイク、メディア再生、ストリーミングなどの設置要件に基づいて、最大64入力x64出力のオーディオ・チャンネルを処理するようにCA2000を設定することができます。
CA2000の各プリセットは、インストーラーが個々のチャンネル、グループ、ゾーンごとにカスタマイズして固定することができ、IO、PA、部屋に応じて最適な結果を得ることができます。
限られたスペースでの設置を想定して設計されたCA2000はラックマウントが可能で、幅はハーフラック・サイズ、高さは2RUです。
- AV設備のためのスタジオグレードのオーディオ処理品質
- Dante®を使用して、ネットワーク対応のオーディオ・コントローラー、マイク、アンプ/スピーカーと簡単に組み合わせて使用可能
- 16種類以上の専門家が設定済みの設置者用AVプリセット
- 多くの一般的なマイクで、元のトーンを損なうことなく音声の明瞭度を向上
- マイクのハウリングを自動的に抑制、ハンドヘルドマイク、ラベリアマイク、ヘッドセット・マイク、テーブル・スタンドマイクのバックグラウンド・ノイズを低減し、音質を向上
- AV再生ソースの強化と最適化
- オンラインストリーミングのための放送品質のオーディオ処理を実現
- Danteネットワーク接続:1Gbイーサネットポート(RJ45)
- 設定調整時にのみ使用するUSB、HDMI/Displayポート
- Windows 10、Dante Virtual Soundcard(DVS)付属
- ハーフラック・サイズ、2RUラックまたはサーフェイス・マウントシャーシ
- 保証期間:1年
導入例
例1:官公庁のコミュニティルーム
地方自治体の職員は、公民館や講堂での会議や、有権者へライブでオンライン・ストリーミングを提供するなど、より多くの人々との関わりを持つようになってきています。セッション中には様々な人がマイクを使用するため、オンライン視聴者に伝わるオーディオ品質が求められるだけでなく、部屋の周囲で使用されているマイクからの不要なノイズやフィードバックを最小限に抑えることが重要です。
Waves CA DSPエンジンには、インテグレーターが施設のニーズに応じて設定できるマイク使用時の処理プリセットが複数含まれています。例えば、各テーブルマイクをSpeech Mics w-Duganプリセットにルーティングして、各マイクを最適化することができます。このプリセットには特許取得済みのDuganプロセッサーも含まれており、リアルタイムで複数のマイクのゲインを自動的に制御して、すべてのマイクチャンネルで一貫した出力レベルを維持し、隣接するマイクからのフィードバックやクロス・フィルタリングの影響を低減します。観客のQ&Aマイクには、Q&Aマイクプリセットにルーティングすることで、観客席のフロアで使用する「オープンマイク」にありがちな課題(過剰な低域やポップノイズ、フィードバックの抑制など)に対応します。
会議のオンラインストリーミングが必要な場合は、オーディオ会議のサブグループをWaves CAエンジンにルーティングしてください。ノイズ抑制と信号のレベリングを含むプロフェッショナルな品質処理を行い、リモートでのオンライン・リスニング用にオーディオ信号を強化し最適化することができます。
例2:フィットネスクラブ/ジム
Waves CA製品は、コンサートのようなサウンドでのワークアウトを顧客に提供することを目的としたフィットネスセンターやエクササイズ・ルームに最高品質のオーディオを提供するのにも適しています。これらの施設では通常、一日中、複数のインストラクターが様々な再生デバイスや音楽トラックを使用します。多くの場合、AVシステムは再生入力のための一般的な自動ゲイン・コントロールに依存しており、適切なオーディオ処理を行わなければ、増幅された結果、濁った低音やリズムが過度に圧縮され、ミッドレンジの楽器の音を不明瞭な音の壁に押し込むようなことになり、期待外れの結果となることがあります。
Waves CA DSPエンジンをAVシステム設計に含めることで、再生ソースのグループとメインのゾーン出力のルーティングをDante Controllerを介してWaves CAにパッチします。Waves CA DSPエンジンで、再生のグループ用のプリセットとメイン出力処理プリセットを組み合わせ、再生される音楽をワークアウト全体で一貫したオーディオレベルを確保、真のフルレンジのサウンド体験を提供します。
例3:商業施設のレストラン/バー
レストランやバーでは、様々な目的でAVシステムを設置しますが、部屋のエリアやゾーン、目的に応じて簡単に設定できる一貫したサウンドレベルを常に求めています。一般的な設備では、テーブルのゲストにアンビエントとしてBGMを提供するプライマリーゾーンを設定し、バー、個室、キッチン/ホールなどの別のエリアに追加のゾーンを設置します。
AVシステムの設計にWaves CA DSPエンジンを追加することで、インテグレーターは使用されるボリュームのレベルに関わらず、施設全体にオリジナルの音質を提供することができます。一貫した再生レベルに加えて、Waves CAのMusic Ducking Controlプリセットは、アナウンス・マイク用のチャンネルを追加することができ、アナウンスなどが始まった場合に自動的にBGMをダッキングし、必要な音声を確実に届けます。
接続例
上図は典型的な設置例です。複数のマイクと再生装置をメインスピーカーと複数の天井埋込型スピーカーからなる室内PAに接続しています。さらに、会議やイベントをオンラインでストリーミングするために、別の配信用コンピューターが使用されています。
通常の(Waves CAではない)DSPプロセッサー2台が、プリアンプのゲインとEQを含む全てのマイクとAUX入力処理に使用されています。オーディオは、DSPプロセッサーとシステムのPAアンプの間でDanteネットワークを介してルーティングされ、別のDante Controller PCアプリで管理されています。すべてのDanteデバイスはネットワークスイッチを介してスター接続されています。
Waves CA DSPエンジンは、Danteネットワーク上の新しいデバイスとしてこのセットアップに追加されます。これはインテグレーターが選択したオーディオ処理用に設定され、既存のセットアップの音質と明瞭度を向上させます。
Waves CA1000に含まれるプリセット
- スピーチ・マイク
- スピーチ・マイク+ Dugan
- ハンドヘルド・マイク
- ヘッドセット(無指向)
- ラベリア・マイク
- ラベリア・マイク+ Dugan
- Q&A マイク
- Podcast用のチェイン
- ハンドヘルド・グループ
- ラベリア・グループ
- マイク・グループ
- 音楽再生グループ
- 音楽のダッキング・コントロール
- PAのメイン出力
- PAのメイン出力(サブあり)
- 汎用のメイン出力
- ストリーミング用の出力1
- ストリーミング用の出力2
- Podcast マスター
寸法と重量
- 寸法(H x W x D)
- 86.1mm x 220mm x 252mm(ノイトリック・コネクター使用時は256mm)
- 重量
- 3.22 kg
製品仕様
- Intel®i5 8500
- 16GB DDR4 RAM
- 256GB SSD内蔵ストレージ
- サンプリングレート:44.1, 48, 88.2, 96 kHz
- 8 x USBポート
- 2 x HDMIポート
- 1 x Ethernet ポート(EtherCon)
- 1 x Ethernet ポート(RJ45 コネクタ)
- 動作環境温度範囲 10°~35°C
- 最高使用環境温度 40°C
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