究極の時短ボーカルトラックプラグイン Greg Wells VoiceCentric - The Art of Waves: Sonic Perfection
はじめまして。作・編曲家、音楽プロデューサーの田中隼人です。今回からWAVESのプラグインについての記事を書かせていただきます。
2024.12.13
私自身WAVESのプラグインとは付き合いがだいぶ長いのですが、 その中でも使用頻度が高く、かつ個人的に利用価値が高いと感じているものについて 制作フロー内での使用方法なども交えながら紹介していければと思っております。
制作に一番大事なのは「時短」
個人的な音楽制作の話でいうと、多いときには月に10曲以上の歌モノ音源の制作を 行わなければいけないプロ音楽家たちの制作の中での一番重要なキーワードが「時短」です。
日々やってくる〆切を守りつつ、それなりのクオリティのものを各クライアント様にお届けするために、プロの音楽家たちはみんなそれぞれ、とっておきの時短テクニックを駆使しながら世に旅立っていく音楽を作っています。
そんな私が愛してやまない時短ツールの一つ、Greg Wells VoiceCentricを今回は取り上げてご紹介させていただきます。
世界のトッププロデューサーの知見が生んだツール
このプラグインの名前にもなっているGreg Wells氏は、AdeleやKaty Perry、OneRepublicといったトップアーティストを手掛けるエンジニア・プロデューサーとして知られています。とWAVESのサイトに書かれています。もちろん、ご自身の制作ジャンルに合うエンジニアの製品があれば候補の一つに挙げるのもいいとは思いますが個人的には、どのプラグインを使おうか選ぶときに誰が手掛けているかなどは気にせず、あくまで自分の耳を頼りに好きな音のプラグインを使うのが良いと思います。
Greg Wells VoiceCentricは、コンプ・EQ・空間系エフェクトなどが一つにまとまった、とても優秀なプラグインです。
ちなみに各エンジニアとのコラボ製品であるSignature Seriesの中でもGreg Wellsさんの製品は後発なのですが、全体の中では一番効きがマイルドな気がしていてどんな楽曲にも馴染みやすい点が、重宝している理由の一つです。
簡単操作で実現するプロフェッショナルな仕上がり
「Greg Wells VoiceCentric」の最大の特徴は、直感的でシンプルな操作性にあります。初心者からプロフェッショナルまで、誰でも扱いやすい設計が魅力です。
基本的にメイン・コントローラーのIntensityノブを回して効き具合を決めるだけでボーカルトラックの調整は完了です。あとは右側に配置されている空間系エフェクトの量を好みに合わせて決めれば、ボーカルトラックの完成です。なんておそるべき時短プラグイン。
個人的にはこんな感じのノブ位置で使うことが多いです。
一つ気をつけていただきたいこととして、このプラグインの空間系エフェクトを使う場合は必ずステレオチャンネルに立ち上げてください。ボーカルトラック自体はモノラルのチャンネルで扱うことがほとんどだと思うので、バスで立ち上げたステレオチャンネル等にルーティングして使うのが良いと思います。
ほんの一手間でさらにプロ感のあるボーカルトラックに
「Greg Wells VoiceCentric」だけでも、そのまま提出できるようなデモにはなるのですが、さらに一手間を加えることでどんなトラックの中でも、埋もれずにリスナーにまっすぐ届くようなボーカルトラックに仕上げることができます。
まずはボーカルトラックに単独のコンプを。
Renaissance Vox
こちらはボーカル特化型のコンプです。真ん中のCompと書いてあるノブを上下するだけの簡単プラグインです。これを通すだけでボーカルの輪郭がかなりはっきりすると思います。
Abbey Road RS124 Compressor
こちらは実機モデリング系のコンプです。ボーカルの声質などによってはシルキーなキラリとしたような質感を与えてくれるので、少しだけボーカルを味付けしたいときなどに重宝します。
Manny Marroquin EQ
こちらもSignature Seriesの一つ。プラグインをオンにしてどのノブの調整もしなくても、アナログ機っぽいザラッとした質感がボーカルに加わるのでほぼ全部のボーカルトラックに掛けています。
これらのプラグインのあとに「Greg Wells VoiceCentric」のサウンドを通すだけで、どんなトラックにも負けない素晴らしいボーカルトラックが完成すると思います。
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