Waves CA導入事例:ラスベガスの高級ラウンジのサウンドをブラッシュアップ
AVインテグレーション、デザイン、エンジニアリングのリーディングカンパニーとして知られているNational Technology Associates(以下NTA)が米国ネバダ州ラスベガスの新しいダイニング「Todd English's Olives」の音響設備の要として、Waves CA1000 Commercial Audio DSP Engineを導入、ライブ演奏とダイナーのBGMの音質向上に貢献しています。
2022.02.22
NTAはゲームやホスピタリティー業界へ先進的なAVソリューションの提供を専門としており、今回はTodd English's Olivesのレストランとラウンジにマルチゾーンのオーディオシステムを導入、DSPとしてWaves CAを加えることで、顧客とライブパフォーマーの両方に、音響的に満足してもらえる環境を作り上げました。
NTAのシニア・デザイン・エンジニアであるジョー・ガルシア・ミランダは「この設備は他の高級レストランと比べると小さめの部屋に設置されているので、音響エンジニアが実際にその場に不在でも、演奏者のオーディオ・プロセシングをある程度自動化するインテリジェントな方法が求められました。」と語っています。
「トッド・イングリッシュのレストラン&ラウンジ『Olives』のような小規模な設備では、我々が普段設計する大規模な会場に比べて予算が少ないことがよくあります。指定された予算内に収めながら、最高のパフォーマンスと汎用性を持つ製品を選ぶ必要がありました。」
この会場内のマイク、楽器、再生音楽ソースの処理にWaves CA1000 DSP Engineが使われています。このプロジェクト開始時にWaves CA1000を選択したことで、NTAは設置作業中の新たな要望にも素早く対応できました。システムは毎晩会場で催される様々なジャンルの音楽の生演奏をサポートする汎用性を持つ必要がありました。
CA1000 Commercial Audio DSP Engine
設備音響用のプリセットを内蔵したプロフェッショナルDSPエンジンCA1000は、AVシステム・インテグレーターやインストーラーの、オーディオ品質改善を強力にサポート、音声の明瞭度を向上させ、Dante®をベースにした
オープンプライス
CA2000 Commercial Audio DSP Engine
設備音響用のプリセットを内蔵したプロフェッショナルDSPエンジンCA2000は、AVシステム・インテグレーターやインストーラーの、オーディオ品質改善を強力にサポート、音声の明瞭度を向上させ、Dante®をベースにした
オープンプライス「当初、ラウンジではアコースティックピアノとシンガーのオーディオ・チャンネルだけの予定でした。ところが、最終的にエンターテイメントは、スタンダードからモダンポップまで様々なキャストが演奏するより多くの楽器を含むチャンネルに対応が必要となりました。通常のセットアップは、デジタルピアノ、バッキングトラック、2人のシンガーですが、毎日セットアップは変わります。Waves CA1000プロセッサーのおかげで、求められた全てのバリエーションに対して簡単に対応できました。」
Dante®との迅速な統合
レストランとラウンジの音響設備はDante®ネットワークを中心に構成されているので、Waves CA1000をネットワーク内に統合するのは簡単でした。「追加でコンバーターを用意することなくDanteネットワーク内でWavesプラグインを使えるシンプルさが良いですね。Danteは、商業施設、ホスピタリティー、エンターテイメントの要素を融合したハイブリッドなシステムを設計する際によく使われるAoIP規格です。CA1000をDanteで接続できることは、我々にとって必須でした。」
標準プリセットをカスタマイズして最適化
グラシア氏とNTAはレコーディングとプロダクションにもWavesプラグインを使用しており、さらに大規模な設備のプロジェクトではWaves SuperRackシステムを設計に組み込んでいます。この経験を生かし、グラシア氏はWaves CA1000にプリインストール済みのプリセットを調整し、会場のニーズに合わせてカスタマイズしました。『Wavesプラグインが”ボンネットの中”にある』と言うと、多くのミュージシャンが目を輝かせてくれます。」
「今回の設備では、標準のプリセットを出発点にして、オリジナルのプロセッシング・チェインを作りました。ボーカル・マイクには、Primary Source Expander(PSE)、Vocal Rider、F6 Floating Band Dynamic EQ、Sibilance、C6 Multiband Compressor、IR-Live Convolution Reverbのプラグイン・チェインを設定し、キーボードにはF6とMV2プラグインのチェイン、バッキングトラックにはPlaylist RiderとF6プラグインを使用しています。」
Primary Source Expander
PSE - Primary Source Expanderは、マイクへのステージのカブり音やフィードバックに対する感度を抑えることのできるプラグインです。音楽フレーズを検知し、フレーズ間にあるアイドルの状態のマイク・レベルを自動
Vocal Rider
ボーカルトラックのレベルをリアルタイムに調整する「手コンプ」を自動で行うプラグイン Vocal Riderは、ボーカル・レベル・オートメーションに革命を起こします。用途も、使い方も、他のWavesプラグイン同様、非常
F6 Floating-Band Dynamic EQ
F6 Floating-Band Dynamic EQは、フル・パラメトリック仕様の6つのフローティング・フィルター・バンドそれぞれにEQ/コンプレッション/エキスパンダーを統合した先進のダイナミックEQコントローラを備え、精密手術の
Sibilance
Wavesが新たに開発した革新的なOrganic ReSynthesisテクノロジーから、限りなく透明に近いボーカル・ディエッサーが誕生しました。耳ざわりな”S”サウンドを、ありえないほどの速さでかつ質感を損なわずに除去する。
C6 Multiband Compressor
何年にもわたり、Waves C4は世界中のスタジオエンジニアのお気に入りプラグインでした。今や、ライブサウンドの現場においても必須となっています。
IR-Live Convolution Reverb
Waves IR-Liveは、ライブ・サウンド・エンジニアのために開発されたインパルス・レスポンス・ベースのコンボリューション・リバーブです。低レーテンシー、リアルタイム・パフォーマンスによりライヴ・ユースに最適
「NTAとクライアントである「Todd English's Olives」は、Waves CAの導入後の音質にとても満足しています。この設備で最も重要なことは、Waves CA1000がDSPとして採用されていることで、我々のクライアントはそのサウンドのクオリティに常に満足しているということです。」
編集注:本記事は Waves Audio, Ltd.の許可を得て、(株)メディア・インテグレーションが翻訳したものです。
プロモーション
人気記事
LV1&SuperRack専用iPadアプリ「MixMirror」リリース
Waves eMotion LV1ライブミキサーとSuperRackをコントロールするタブレット用リモートアプリ「MixMirror」が2024年1月22日に発表いたしました。iPadにインストールすることで会場のどこからでもプラグインをコントロ
ローエンド強化のプラグイン4つの適切な選び方
太くタイトなローエンドを得ることはミキシングにおける非常に重要な課題ですが、その秘訣は正しいツールを選択することにあります。4種類の異なるベース/サブ・プラグイン(Submarine, LoAir, R-BassとMaxxBass)
リスニングスキルを向上させる7つのヒント
プロダクション、ミキシング、マスタリングのセッションでは、正確なリスニングスキルがアマチュアとプロの差と言っても過言ではありません。音楽理論、プラグイン、ハードウェアを超えて、音楽制作には鋭く正確なリ
9mm Parabellum Bullet 配信ライブの裏側
2020年6月30日に行われた9mm Parabellum Bulletの配信ライブにて、WavesLiveの先進的なライブコンソールであるe-Motion LV1と伝統と革新を併せ持つLewittのマイクを使用していただいた。 今回は9mm Parabellum Bulle
読むだけでミックスがうまくなる?オートメーション活用 7つのヒント
今や、DAWに搭載されたオートメーション機能はとてもパワフルになりました。ご存知の通り、すべてのミキサーとプラグインのエフェクトパラメータを自動化することができ、人の手だけでは、実現不可能だったコントロ
リズム隊のミックスTips! – Vol 2 キック処理編
オフィスオーガスタ佐藤洋介さんによる「リズム隊のミックスTips」。今回はキック編のご紹介です。
人気製品
Abbey Road Reverb Plates
1950年代に生まれたプレートリバーブは、現在まであらゆる音楽レコーディングに欠かせない要素であり続けています。60〜70年代、ビートルズやピンク・フロイドを始めとする先駆的バンドに頻繁に使用されたのがアビー
Abbey Road TG Mastering Chain
70年代以降、Abbey Road Studiosにおけるすべてのマスタリングを支えてきたEMI TG12410 Transfer Consoleを、モジュラー方式のマスタリング・チェイン・プラグインとしてモデリングで再現。Abbey Road TG Mastering
Abbey Road Saturator
アビー・ロード・スタジオ公認サチュレーション 伝説的なアビー・ロード・スタジオ公認の音楽的なサチュレーション&ディストーション。クラシックなチューブとトランジスタの音、僅かな歪みから極端な歪みまで。ア
Abbey Road Studio 3
数え切れないほどの傑作と伝説を生み出してきた英国アビーロード・スタジオの『Studio 3』 コントロール・ルーム。Waves Abbey Road Studio 3は、Studio 3の音響環境そのものをヘッドフォンに再現するプラグインです
Abbey Road Vinyl
Abbey Road Vinylは、アビーロード・スタジオ常設のヴァイナル・カッティング・マシンをプラグインとして忠実に再現しました。 アナログレコードから奏でられる音楽は、今でも愛好家たちの心を捉えて離しません。単
API 2500
API 2500はAPIパンチ感とAPI独自のトーンを得られる、ダイナミクス・プロセスツールです。デュアルチャンネル・デザインにより、API 2500は1つのコンプレッサー設定で2つの独立したモノ・チャンネルとして動作させる
Berzerk Distortion
ワイルド、クレイジー、クリエイティブなディストーションのための強力なプラグイン。全10種類オリジナルのディストーション波形、アドバンスドフィードバック、ピッチ、ダイナミクス、サイドチェイン、M/Sプロセッ
Butch Vig Vocals
ニルバーナ、スマッシング・パンプキンズ、フー・ファイターズ、グリーン・ディ、そして彼自身のバンド、ガービッジ。近年のロックの潮流に影響を与えた数々のアルバムをプロデュースしてきたButch Vigは、ロックの